恥ずかしい話なんですが、小学生時代に鼠径部を痛めた時の話を紹介しようと思います。
子供の頃の記憶
小学校の5,6年の頃でした。
鼠径部が急に痛くなって、歩くだけでも、ずきっとした痛みが走り、足をひきずるように歩かなくてはならない状態になりました。
学校に行き、担任の先生に足が痛いという話をすると、担任の先生が、「○○君は足が痛いので、歩く時は手を貸してあげてください。」といった話を、同級生にしてくれました。
校庭に移動する際にも、友達が肩を貸してくれ、足を引きずるようにゆっくりと歩いている状態でした。
痛みが大分ひどい状態でしたから、家に帰ってからさっそく病院に行って見ました。
恐らく、整形外科か何かだったと思いますが、先生の口から出た言葉は、「筋肉痛ですね。」でした。
そして、鼠径部をぐいぐいもまれました。
痛くてたまらなかったのですが、必死で痛みをこらえていました。
父も安心したのか、「我慢せんで先生に大声で、痛いって言わな。」などと、冗談交じりに言いました。
そして、次の日に学校に行くと、先生が心配そうに、「どうだった?」と聞いてきました。
自分は、「筋肉痛でした。」と伝えると、担任の先生は、呆然とした感じで、言葉も出なかった様子でした。
解説
痛みの原因の大部分は筋肉の緊張
筋肉痛ごときで、こんなに大げさな痛がりかたをするのかという話になると思いますが、皆さん、痛みについてよく理解されていないと思いますが、かなりの割合の痛みは、筋肉の緊張から来ています。
自分自身のこのときの痛みも、原因は筋肉の緊張だったという事になります。
しかし、原因が分からなければ、自分の足はどうなってしまったのだろうと思われると思いますが、実際には、そのようなものです。
自分の場合、鼠径部に痛みが出る前に、具体的に何をしたのかは忘れてしまいましたが、運動して、鼠径部付近の筋肉を緊張させてしまいました。
そして、子供ですから、大抵の場合は、多少は筋肉痛になっても、時間が経つとすぐに痛みも和らいでいくと思いますが、不運な事に、筋肉痛になったときに、ちょうど風邪を引いてしまい、筋肉が緊張したまま体を動かさずに布団の中でじっとしていたわけです。
このことによって、運動で筋肉が緊張し、筋肉に緊張物質がたまったままの状態になり、痛みが慢性化してしまったと考えられます。
もし、筋肉痛になっても普通の場合は体を動かすでしょうから、筋肉が緊張したり緩んだりすることで血流を促し、筋肉内から緊張物質を排出して、やがて痛みが引いていくという事になります。
腰痛が何年も何十年も治らない人も多くいらっしゃいます。
そういう人達の中には、腰痛持ちという言葉があるように、腰痛は一度なったら治らないものと思われている方もいらっしゃいます。
色々な病院や治療院を渡り歩いても治らなければ、治らないものと思い込んでしまうのも無理はないと思いますが、原因は何かといえば、自分の例と同じように、単なる筋肉の緊張から来ているだけだったりします。
きちんとした対処をすれば改善されるにも関わらず、それができていないだけだったりするわけです。
首や肩、背中、お尻、手、足などに関しても同様です。
肩こりにも、何年も悩まされている方もいますし、ある程度悪化してくると、頭痛などの症状も出ている方もいますが、こういった症状も、きちんとした技術力のある整体師であれば、難なく改善出来たりします。
急に運動をやめたらだめ!
この例から、もう一つ大切な事に気づくことが出来ますが、筋肉痛になるほどの運動をした後に、体を動かさないという事は良くないという事です。
具体的なメカニズムは紹介した通りですが、年を取ってくると、筋肉量も減ってきますし、筋肉自体も固まりやすくなってきますので、体を動かした後に、急に体を動かさなくなるなどすると、簡単に筋肉の緊張状態を作ってしまいます。
年を取ってから体に痛みを作ってしまうと、すぐに慢性化し、運動もできなくなり、衰弱していくこともありますから、気を付けておく必要があります。
原理はシンプルですが、そのような事も、しっかりと改善出来ずに困っている方が大勢いらっしゃるわけです。