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整体について詳しくない方や、腰痛などの体の不調が初めて現れた方の中には、「整体に行けば一度で治る」と考える方もいるかもしれません。
しかしながら、そのような即効性のある「魔法」のような治療法は存在しません。
軽度な症状であれば、一度の施術で大きく改善することもありますが、すべての場合に当てはまるわけではありません。
整体を受け続ける中で、回復までの期間が気になったり、不安を感じたりすることもあるかと思います。
そこで、整体による改善のプロセスについてご説明します。
改善には波がある
整体を受けることで、症状が直線的に右肩上がりで回復するわけではありません。
軽い症状の場合はそのようなケースもありますが、状態が悪化している場合は、良くなったり悪くなったりを繰り返しながら徐々に改善していきます。
人間には本来「自然治癒力」が備わっています。
この力により、通常は健康な状態に戻ろうとします。
しかし、体調を崩している場合は自然治癒力が低下しており、整体によって一時的に改善したとしても、悪い状態に戻ろうとする傾向があります。
例えば、健康な状態を「100」、最も悪い状態を「0」と仮定します。
一度の施術で「10」回復したとしても、一週間後には「5」、二週間後には「2」に戻ることがあります。
このようなサイクルを考えると、施術間隔を空けすぎないことが重要です。
間隔が長くなるほど回復までの期間が延びるだけでなく、必要な施術回数も増えてしまいます。
改善には個人差がある
生活習慣や環境によって改善速度は人それぞれ異なります。
例えば、長時間労働やストレスの多い職場環境にいる方の場合、整体で体を整えても精神的・肉体的ストレスによって再び悪化することがあります。
このような背景からも、「改善には波がある」ということをご理解いただけると思います。
好転反応で一時的に症状が強くなることも
血流が良くなることで痛み物質が分泌され、一時的に痛みや不調が強まることがあります。
これを「好転反応」と呼びます。
また、筋肉が緩んで体が動きやすくなると、それまで使っていなかった筋肉を動かすことで筋肉痛のような状態になる場合もあります。
このため、「痛みが和らぐ過程で一時的に強い痛みを感じることもある」という現象をご理解いただければと思います。
気候も回復に影響する
体調の回復具合は気候にも左右されます。
例えば寒い冬場では体温低下による血流悪化で自然治癒力が弱まり、施術後でも悪化しやすくなる可能性があります。
一方で夏場は気温が高いため血流が良くなり、同じ施術間隔でも回復しやすい傾向があります。
例えば、一度の施術で「10」回復した場合でも、冬場では二週間後には「-2」まで下がってしまうことがあります。
しかし、一週間ごとの施術では「4」までしか下がらず、着実に回復へ向かうことが期待できます。この点からも、施術間隔を空けすぎない重要性がお分かりいただけると思います。
まとめ
整体による症状改善にはさまざまな要因が関係しており、一気に右肩上がりで良くなるケースばかりではありません。
施術期間中に不安を感じたり、一時的に症状が強まったりする場合でも諦めずに続けることが大切です。
そのためにも、「改善には波がある」という事実をあらかじめ理解しておくことが重要です。