整体専門学校でもみほぐし(マッサージ)系の技術を学んだ事について

会議室


 

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効果が低いと思われますので現在は使用していませんが、整体院や整骨院、マッサージ(もみほぐし)店などで一般的に使用されている、マッサージ(もみほぐし)の技術を、大手の整体専門学校で習っていたことがありました。

整体や整体業界がどういうものかについて参考になるのではないかと思いますので、その時の事についてお話ししようと思います。

 

大手の専門学校について

ホワイトボードで説明する白衣の女性

大手と言えば、何か信頼できそうとか、しっかりとした技術や知識が身に付きそうといったイメージがあるかもしれませんが、整体の場合は、そういった事は特にないかなと思います。

大手という事は、規模が大きいという事になると思いますが、結局、その専門学校は、全国展開しているチェーン店の大手の整体院(マッサージ店)が運営している所という事のようでした。

つまり、整体院の経営が軌道に乗り、整体専門学校の経営も始めたという事になると思います。

教えている内容としては、筋肉をもみほぐす、もみほぐし(マッサージ)の技術、カイロプラクティックの骨格矯正、リンパマッサージ、ヨガなど、様々なものがあり、整体、整骨院、マッサージ、エステ、ヨガなど、様々なリラクゼーションの分野に就職したり、起業したりできるようになっているようでした。

 

技術力について

 

大手の専門学校であれば、高い技術が身につくと思われるでしょうか?

自分自身は、逆に難しくなるのではと思います。

理由をいくつか挙げてみます。

 

教えている技術自体の効果が疑問?

初心者マークを持つ整体師

チェーン店になり、店舗を拡大していけば、当然、整体の技術を磨く以外の事に、労力を割かなければなりません。

お店のデザイン、従業員の教育、宣伝、お客さんとのコミュニケーション、その他、様々な仕事が加わり、技術がおろそかになっていくとは考えられないでしょうか?

新しいスタッフが入ってきたとしたら、その人に短期間で技術を教えて、知識も技術も、中途半端な状態で、お客さんの施術をすることになると思いますが、店舗の拡大が早ければ早いほど、そのようなスタッフが増えていくと考えられます。

そうなれば、そういったスタッフの一部の人が、専門学校で技術を教えるようになるわけですから、教えている技術自体に疑問を感じてしまうのではと思います。

 

目的が違う

右肩上がりのグラフ

店舗を拡大していくと、従業員を雇わなければならなくなりますから、今度は、従業員の生活を保障しなければならなくなってきます。

そうなれば、目の前のお客さんを楽にしたいという事から、とにかく通ってもらって、経営を安定させたいという発想になるのは仕方ないと思います。

技術を高めるよりも、リピーターになってもらうためのトークに力が入るようになってきます。

もちろん、そもそもがリラクゼーションが目的であり、お客さんもそのつもりで来ているのであれば問題ないと思いますが、そうなれば、当然の事ながら、技術の向上は望めないだろうと思います。

店舗を拡大しようとすれば、どうしても、リラクゼーション化していくという理由が分かるのではないでしょうか?

知り合いから効いた話によると、どこかのマッサージ店の経営者は、本当は治せる技術があるにもかかわらず、治ってしまったらお客さんが来なくなってしまうから、わざと治さないようにいていたと話をしていました。

 

整体を始める前は皆優れた整体師に見えた

自信満々の整体師

現在はこのようにとらえられますが、当時は、自分は整体について全く知識がなかったため、自分が整体師としてやっていけるのかといった不安さえありました。

しかし、自分自身が、どこに行っても改善しなかった症状を、整体によって改善してもらったという経験がありましたから、是が非でも整体師になりたいという願望はありました。

自分の体調を楽にしてくれた整体師は、実は、一般的に使われている、筋肉をもみほぐす形の整体法がベースになっていましたから、大手の専門学校でも、もみほぐしの技術を選択しました。

もみほぐしでも治せたんじゃないかと思われるかもしれませんが、使用していた技術は他にもありましたし、その整体師は、職人気質の整体師でしたから、自分なりに技術を研鑽して、高い技術力を身につけていました。

整体の専門学校では、生徒同士が、二人一組になって施術し合うわけですが、相手はどこも悪くない健常者を施術するわけですから、どうやったら症状を楽にできるのかといった事に関してはよくわからない状態でした。

そういった事は、結局は、実際に体の不調を抱えているお客さんを施術する中で分かってくるものかなと思います。

そして、そこで、結果が出せて、色々な症状のあるお客さんが元気になっていくと、様々な症状に対応できるようになってきます。

その後も、あくまで結果にこだわり続けられれば、技術力は向上していくでしょうし、どこかで、リラクゼーションでいいかとか、経営が安定してきた事で満足するなどしたら、そこで技術は頭打ちになるのではと思います。

そして、より高い技術を追い求め続けた整体師だけが、高みを極める事になるのではと思います。

 

最も大事なのは目的

ゴール

意外に思われるかもしれませんが、整体の技術を高める上で、最も重要なのは、目的、志、意識といった精神的なものだと思います。

整体を通して何を実現したいかです。

人間は自分が望んだものに近づいていく傾向があると考えられます。

目の前のお客さんを少しでも楽にしてあげたいという気持ちでやっていたら、自ずと、技術は高まっていくでしょうし、(悪いというわけではありませんが)お金儲けに走って、技術の研鑽を怠れば、技術などは向上しないと思います。

もちろん、学んだ技術自体の効果の違いもあると思います。

しかし、それも、目の前の不調に真摯に向き合っていたら、ある程度カバーできるくらいに技術は高まってくるでしょうし、頭打ちになったと思えば、より高い技術を習得するための、勉強会にも参加するようになると思います。

お金儲けがそもそもの目的であれば、勉強会自体も、そういった目的の勉強会になるでしょうし、そこに集まる人も、同じような人になってくると思います。

もし、整体を学ばれたいと思われる方がいれば、やはり、少しでも不調を和らげることができるような技術力の高い整体師を目指していただけたらと思います。