整体で痛みが悪化する理由と対処法

肩と腰に痛みがある女性 

腰痛、肩こり、膝痛、その他の体の痛みで整体に行くと、逆に痛くなったという経験がある人もいるのではないかと思います。

この場合は何が原因で、どのように対処すれば良いのかについて、整体師の視点から解説します。

 

実際に悪くなっている

肩をもまれて痛がる人

まずは、最も分かりやすい話だと思いますが、整体をすることで、体の状態を悪くしている場合です。

このようなケースは、強い力で施術する整体に多いと思われます。

筋肉を強くもみほぐしたり、骨格をポキポキさせたりすることで、体にダメージを与えてしまう事があります。

特に、お年寄りなどは、骨粗しょう症などで、骨がもろくなったりしている人もいますから、強くもむことで、折れてしまうこともあります。

また、ある程度状態を悪化させている人についても同様で、自然治癒力が低下していますから、施術の際には、慎重さが求められることになります。

大抵の場合は、痛みが強くなったとはいえ、時間が経てば、痛みは治まってくるものですから、それほど神経質になる必要はないかと思いますが、痛みがなかなか治まらなかったり、強い痛みを感じるようでしたら、念のため、病院で画像検査を受けてみる必要もあるかもしれません。

 

好転反応で一時的に痛みが増している

筋肉に刺激物質が蓄積している様子

東洋医学には、好転反応という現象がありますが、これは、整体にも当てはまります。

筋肉が緊張し、血流が悪くなっている所に、整体によって急に血液が流れるようになったとき、同時に痛みのホルモンも分泌されると言われています。

そのため、一時的に痛みが増す事になります。

しかし、好転反応と言われるゆえんがわかると思います。

血流が増したと言う事は、栄養がしっかりと体にいきわたるようになったということですから、自然治癒力が増したと言う事が言えるわけです。

私たちの体は、食事から摂取する栄養からできているわけです。

そう考えれば、血流を良くすることがどのくらい大切な事であるかが良く理解できるのではないかと思います。

この場合の痛みに関しては、良くなっている証拠として喜んで良いと言う事になります。

そして、好転反応を生じさせてくれる整体師を見つけたら、ある程度、しっかりと通われる事が大切ではないかと思います。

もし、技術力がなければ、好転反応も生じないと言う事になります。

体に変化をおこせなければ、好転反応など起こる事もないという理屈になるからです。

整体業界はリラクゼーション化していますから、きちんとした技術のある整体師は貴重な存在だと思います。

運よくそういった技術力の高い整体師に巡り合う事ができたら、信頼して、ある程度継続して通う事が必要と思います。

どんなに一流の技術を持つ整体師でも、何でも数回で楽にできるわけではありませんから。

 

好転反応の見分け方

砂時計

では、悪化しているのか、良くなっていて好転反応で一時的に痛みが増しているのかの違いを見分けるためにはどうすれば良いのでしょうか?

一つの目安としては、好転反応による痛みは一時的なものと考えられますから、悪くなったと早とちりせずに、しばらく様子を見てみる事です。

良くなる前兆としての痛みであれば、好転反応が治まれば、痛みも施術前よりも軽減する可能性があります。

もちろん、それなりに悪くしている場合は、数回で、自覚できるレベルで改善が見られる保証はありませんが。

好転反応なら、整体の直後が痛みが強くなるが、次の日には痛みが楽になったり、整体を受けて2,3日くらい痛かったが、その後痛みが楽になったりする事が多いのではと思います。

何日経っても痛みが治まらない場合や、痛みがひどくなる場合は、施術をした整体師に話してみる事が良いと思います。

好転反応と言われれば、しばらく通ってみて、痛みの変化を観察してみれば良いと思います。

それでも、痛みが一向に治まる気配がない場合は、悪化したと判断して、整形外科で画像検査をしたり、整体院を変えるなどの対処をする必要があると思います。

 

痛みが増してもあまり神経質にならない事

 

整体を受けていて、悪くなる事はありますが、よっぽど無茶苦茶なやり方をしないかぎり、整体で、取り返しがつかない程悪くなると言う事はないと思います。

手術などをするときの方が、慎重さを要するのではないでしょうか?

体を切ったりする方が、ダメージは大きいと考えられますし、金属を入れたりすれば、完全に元の状態に戻る事はないわけですから。

多少痛みが増したとしても、あまり神経質になりすぎないことも大切かと思います。

ただし、お年寄りとある程度状態を悪化させている人については、整体院選びの段階で、信頼できる、技術力の高い整体師を厳選した方が良いかもしれません。