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整体師の中には、ゴッドハンドと呼ばれているような有名な方もいらっしゃるようです。
しかし、整体師として活動していて思うのが、ゴッドハンドとか、高い技術力を持つ整体師として紹介されている記事がやたらと目立つようになったのではないかと言う事です。
技術力が高いと言われている整体師が、果たして実際に高い技術を持つのかについて考えてみます。
ゴッドハンドだらけ?
最近は、依然と比べて、整骨院(整体院)の数がかなり増えてきたようです。
規制緩和の影響のようですが、整骨院(整体院)の数が増えれば、競合が増え、お客さんの奪い合いが起こる事になります。
そうなれば、ホームページ会社などもビジネスチャンスが出てくるために、整骨院(整体院)業界に参入し、差別化のため、こぞって誇大広告を出す事になります。
それにより、当院の技術は優れていますという記事が増え、結果、ゴッドハンドだらけのようになるわけです。
ゴッドハンドは本当にゴッドハンドなのか?
ゴッドハンドの基準はなんでしょうか?
技術力が高いから?
最近はそういう事もなく、例えば、書籍に、「福岡のゴッドハンド10人」などと紹介されていたとしても、それ自体、記者が、お客さんのうわさを聞きつけて、実際に体験して、ゴッドハンドとして紹介したものではなく、単に、施術院側がお金を払って掲載してもらったものだったりします。
そうであれば、ゴッドハンドでもなんでもないわけです・・・。
インターネットで検索した場合も同様です。
同じように、「福岡 整体」と検索したとして、「福岡でおすすめのすご腕整体師」などという記事が出てきたとしても、これも単に施術院側が、インターネット業者にお金を払って掲載しているだけだったりします。
そう考えれば、これも、すご腕でもなんでもないわけです・・・。
それ以外でも同様です。
結局、業者さんが、施術院側からお金を受け取って、誇大広告を出しているに過ぎなかったりするわけですね。
ゴッドハンドが増えすぎでは?
しかし、同じような事をする施術院が増えれば、どれも同じような記事になってくるように思います。
例えば、ホームページなどを見ても、大体同じ内容、同じ表現になっているのではないでしょうか?
以前なら、ゴッドハンドとして紹介される価値もあったと思いますが、ここまでくると、腕がいいと言われても、「本当か?」と疑問を持つ人も出てくるのではないかと思います。
競争率を高める事は質の向上につながる?
競合が増え、競争率が高まれば、どのような事が起こると思いますか?
「お客さんに来てもらうために、皆、競ってサービス(技術)の向上に力を入れるのではないか?」と思われるかもしれません。
しかし、本当にそうでしょうか?
例えば、最近、かんぽ生命による、不適切な営業が問題になっていました。
民営化すれば、利益を上げなければなりませんから、消費者の不利益になるようなことも平気で行われるようになります。
このような状態になれば、サービスよりも企業の利益が優先されるようになっていくわけです。
整骨院(整体院)業界で言えば、サービス(技術)の向上はそっちのけで、とにかく、誇大広告を出して、お客さんを呼び込み、うまい事を言って通わせる、といった事になってくるわけです。
このような状態で、質(技術)の向上は望めますかね?
競争社会ってそんなにいいものですかね?
郵便局について言えば、公務員の時代は、お客さんとの間に、利害関係がなかったため、信頼関係も成立していた事もあったようですが、やはり、民営化すれば、今回のような問題が起こり、お客さん側も、郵便局員を信用しなくなるのではと思います。
利益を優先させる事によって、信頼をなくしている状態ということでしょうか?
整骨院業界でも、誇大広告を出したり、インターネットをうまく利用できる整骨院などがお客さんを集めるようになったために、技術力の高い整体師の中には、経営がうまくいかなくなったところもあるようです。
金銭が目的で整体が手段ではなく、整体が目的で金銭が手段になれば、本当に質の高いサービスが提供できるようになると思います。
そうなれば、本物のゴッドハンドも増えてくるのではと思います。