保険適用のデメリット・弊害

保険か実費

 

整体の受付をしていて、時たま質問される事の一つに、「保険は使えますか?」と言うものがあります。

お客さんとしては、保険が使えれば、安く整体を受けられますから、特に、経済的に余裕のない方などは、できるだけ保険を使いたいという事があると思います。

自分自身も、「整体が保険適用になれば多くの人が救われるんじゃないか。」と考えていた時がありましたが、保険適用は、必ずしも、メリットばかりではないという事が分かってきました。

では、保険が使える事になるとどのような弊害が出てくると思いますか?

 

法的な規制を受ける

 

保険適用になると、一言で言えば、法律が厳しくなるため、それによって、規制される事が増えるという事になります。

国民の税金を使っているのだからと、厳しい目で見られるわけです。

では、その結果、どのような事が起こってしまうか、具体的な事例を挙げてみます。

 

数分で診察が終わる?

砂時計

自分自身は、もともと、体調不良で、精神科・心療内科を受診している事がありましたが、なかなか、改善が見られなかったため、同じ診療科でも、様々な病院を渡り歩いていたことがありました。

その時に感じたのは、どこの病院に行っても、大体やる事は、数分話して、薬を出されるだけといった治療をされるという事でした。

当時は、インターネットも現在ほど普及しておらず、病気に対する知識もなかったため、治療とはそういうものかと思っていましたが、数か月、数年と経っても治りませんし、病気について調べているうちに、そもそも、薬は、対症療法であって、病気を根本的に治すものではないという事が分かりました。

さらに言えば、うつ病学会では、「薬だけでは不十分であり、カウンセリングも必要。」という事が言われているという事です。

つまり、西洋医学自らが、不十分であると言っている、治療法が、現在の治療の主流になっているという事になります。

ではなぜそのような事になるのかと言えば、結局は、保険の関係上、薬をたくさん処方しないと利益が出ませんから、短時間の診察で、薬を処方するという事になってしまうようです。

結局のところ、法律(国、政治)は、国民の健康よりも、医療関係者の利益に重きを置いてしまっているということになるでしょうか。

 

悪いところしかもんでくれない

肩をもまれて痛がる人

お客さんから聞いた話ですが、肩などに痛みがあったため、整形外科に行って痛い箇所をもんでもらっていたようですが、他にも痛い箇所があったため、そちらももんでほしいという話をすると、「そのためには、もう一度、医師の診察を受けてもらう必要があります。」と言われたとのことでした。

その後、当院に来られたわけですから、結局は痛みが取れなかったという事ですが、保険適用となると、こういった不便な事も起こる事になると思います。

「体はつながっているんだから、痛いところだけやってもだめだろう。」とおっしゃっていましたが、その通りで、もちろん、痛みのある個所だけやって楽になる事もありますが、痛みがある箇所以外が原因になることもありますし、体のバランスが崩れていれば、一時的に改善しても、また、姿勢の悪さなどで、痛みがぶり返すこともあります。

その為、整体では、基本的に、全身のバランスを整えるわけです。

保険適用となり、法的な規制がかかると、的外れな対処法、不十分な対処法が確立される可能性もあるのではと思います。

 

保険適用はそれほど重要ではない?

 

経済的に困っている方にとっては、保険が効くかどうかというのは、大きな差になると思いますから、保険が適用される事は、大きなメリットかもしれません。

しかし、単純に安いからと言って喜んでばかりもいられないということも分かったと思います。

また、高齢者が増えて、医療費が税金で賄えなくなるということで、医療費を引き上げるという流れになっているようですが、そのことに、不満を抱いている人も多いのではないかと思います。

しかし、実際は、健康というものは、基本的に、病院に行けば得られるものではなく、健康的な生活習慣から得られるものです。

健康的な生活習慣

また、健康の維持、病気の治癒には、自然治癒力が非常に重要になります。

それを引き上げる事は、西洋医学は不得手です。

そのため、多くの人が、いつまでも病院通いをしているわけですが、このような事実を、良く理解しておく必要があります。

治療費が、安くなり過ぎないという事は、自分自身で病気を維持するという意識を高めるために、重要な事かもしれません。

日本の医療費は、あまりにも安くし過ぎており、そのせいで、病気も減らないのかもしれません。