四十肩・五十肩と聞いて、どのような印象を持たれるでしょうか?
激痛で手が上がらなくなり、数か月、一年以上、不便な思いをしなくてはならなくなる。
時間が経てば、放っておいてもそのうち治る。
一般的にはこのように思われている方が多いのではないかと思いますが、実際のところはどうなのでしょうか?
また、四十肩・五十肩は、本当は何が原因で、どのように対処すれば良いのでしょうか?
ほんの一握りの、きちんとした技術のある整体師のみが知る、本当のところをご紹介します。
四十肩・五十肩の原因は何?
四十肩・五十肩は、正式な名称は、肩関節周囲炎と呼び、名前のとおり、肩関節の周囲部分に炎症が起きている状態という事になります。
では、炎症とは何かと言えば、赤くなったり、熱くなったり、はれたり、痛みが出たりしている状態という事になります。
そして、現在の医学では、はっきりとした原因は不明という事です。
整体師から見た四十肩・五十肩
では、整体師が四十肩・五十肩の症状のある人の体を触ると、どのような事が分かるでしょうか?
肩に痛みのない、健康な人に比べて、肩が硬くなっているのが分かります。
この硬さは、主に筋肉の緊張によるものと考えられます。
筋肉が緊張すれば、血管を圧迫し、血流が悪化して、炎症が起こる事になります。
これによって起こった痛みを、四十肩・五十肩の人は感じていると考えられます。
四十肩・五十肩の整体法
肩周辺の筋肉を緩める
筋肉の緊張が主な原因であるとすれば、筋肉を緩める手法を用いれば良いという事になります。
筋肉の緊張などは、レントゲンやCT、MRIなどの画像検査では異常が分からないために、見逃されがちですが、実際には、非常に多くの症状で悪影響を及ぼします。
筋肉を緩めると言われれば、簡単な事のように思われるかもしれませんが、肩関節は複雑な形をしているため、ある程度悪化してくると、様々な筋肉が緊張してきて、複数の筋肉を緩める必要が出てきます。
上図は、肩周辺の筋肉の一部ですが、これだけ見ても、様々な筋肉が四十肩・五十肩の原因を作る可能性があるという事が分かると思います。
肘や膝などは、曲げるか伸ばすかしかありませんが、肩関節は、色々な方向に動かす事が可能です。
それぞれの方向に動かす筋肉がついていますので、肩の動きには、多くの筋肉が関係しているわけです。
これら痛みの原因になっている筋肉の全てを緩めていく必要があります。
全身の筋肉を緩める
体はつながっていますので、肩のみではなく、全身の筋肉の緊張を取る必要があります。
特に、首や背中、腕などの筋肉は、直接、肩につながっていますので、痛みの原因になっている可能性があります。
肩が痛いからと言って、痛い箇所だけを施術しても不十分と言えるわけです。
筋膜の癒着を取る
筋肉の周りを覆っている筋膜の癒着も取る必要があります。
筋膜の癒着も、悪影響を与えていると考えられます。
骨格を整える
姿勢が悪ければ、また、首、肩、背中などの筋肉に、負荷がかかり、筋肉の緊張の原因になる可能性があります。
骨格を整えて、姿勢を正しい状態に戻す必要があります。
適切な処置をすればそんなに時間はかからない?
四十肩・五十肩の痛みが治まるまでに、半年、一年、二年とかかると思われている方もいると思いますが、そのままにせず、きちんとした対処をすれば、痛みが出る期間を短くすることもできるのではと考えられるのではないでしょうか?
筋肉を緩め、血流を改善する事で、痛みが楽になる方が、多くいらっしゃると思います。
時間が経てば勝手に治る?
もう一つの疑問ですが、時間が経てば勝手に良くなるのでしょうか?
痛み自体は、長い時間をかけて、少しずつ和らいでいくと思いますが、痛みが治まっても、健康な体に戻らないこともあると思います。
どういう事かというと、痛みは治まっても、筋肉の緊張は残り、手を動かせる範囲が狭くなる事があると考えられます。
西洋医学では、症状が治まれば、治ったという事になるかもしれませんが、整体では、筋肉に硬さが残っていれば、血流や神経の伝達などが悪化し、自然治癒力が低下した状態になっているととらえます。
そのため、病気とは言えないまでも、体の状態が悪くなったままになっていると考えられます。
体を柔軟に保ち、組織に栄養がしっかりと行き届く状態を維持する事は、健康を維持する上で非常に大切な事です。
正しく対処すればそんなに時間はかからない?
四十肩・五十肩の主な原因を知る事で、どのように対処すれば良いかが見えてきたのではないかと思います。
結果が出せて初めて対処法が分かります。
いつまでたっても治らないとお困りの方、一度、やっている事が間違えてないかを検討してみてはと思います。
肩が悪いのに、背骨や骨盤だけ触ったりしてもどうしようもないと思います。
きちんとした対処法を知る必要があります。
※個人の感想であり、効果には個人差があります。