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肩こりに悩まされている人は多いと思いますが、その中には、肩甲骨はがしという言葉を聞いた事がある人もいるのではないかと思います。
慢性化すると、藁にも縋る気持ちになると思いますが、果たして、肩甲骨はがしの効果はいかほどのものでしょうか?
整体を通して得た知識をもとに、効果について考えてみます。
肩こりってそもそも何?
肩こりに対する効果を知るためには、まず、肩こりとは何かを知る必要があります。
肩こりというくらいですから、肩がこっている状態です。
これは、肩の筋肉の緊張から起こります。
また、最近言われている事が、筋肉の表面を覆っている、筋膜の癒着も原因となります。
これらを解消する事が、肩こりを改善する事になると考えられます。
肩甲骨はがしって何?
肩甲骨はがしというくらいですから、肩甲骨をはがそうとする技術という事になります。
下図のように、肩甲骨には様々な筋肉が付着しています。
こういった筋肉が緊張する事で、肩甲骨の動きが悪くなり、背中にくっついたような状態になります。
そのため、「肩甲骨をはがしましょう。」という話になるわけです。
また、肩こりの原因でも挙げましたが、筋膜の癒着も肩甲骨の動きが悪くなる原因として考えられます。
つまり、肩甲骨はがしをするためには、肩甲骨に付着している筋肉を緩め、筋膜の癒着も取る必要があると考えられます。
肩甲骨はがしが肩こりの解消に役立つ理由
では、肩甲骨はがしによって、肩甲骨の動きが良くなる事で、なぜ肩こりの解消に役立つのでしょうか?
分かりやすい例として、手を上げた時の事を考えてみましょう。
人間の体は、筋肉が収縮し、骨を引っ張る事で、動く仕組みになっています。
手を上げる際には、肩の筋肉(三角筋など)が収縮する事になります。
ただし、実は、手を上げる際は、手の骨だけが上がっているわけではありません。
肩甲骨も同時に動く事で、手が高い位置まで上がる事になります。
では、肩甲骨が固まり、動きが悪くなっていたらどうでしょうか?
手を上げる筋肉に負担がかかり、コリの原因になると考えられると思います。
そのため、肩甲骨はがしによって、肩甲骨の動きを良くして、肩こりを解消しましょうという発想が出てくるわけです。
肩甲骨はがしで肩こりは解消できる?
では、本題の「肩甲骨はがしで肩こりが解消できるか?」について考えてみたいと思います。
肩甲骨が固まる事で、肩こりにつながるという事は理解できたと思いますが、肩こりになっているという事は、すでに、肩の筋肉に緊張があるという事になりますが、この肩の筋肉の緊張は、肩甲骨の動きが良くなる事で解消できるでしょうか?
これに関しては、難しいと思います。
筋肉の緊張は、ある程度進んでしまったら、動かすだけでは解消できません。
もしそれが出来るとするなら、肩こりなど、体操するだけで解消できてしまうのではないでしょうか?
そうすれば、誰も、数年、数十年と肩こりに悩まされてはいないと思います。
肩こりは肩甲骨の動きの悪さだけが原因か?
ここで、一つ考えていただきたいのですが、肩こりの原因は、肩甲骨の動きの悪さ以外にも様々なものが考えられないでしょうか?
ストレス、姿勢、運動不足、偏食・・・。
こういった様々な要素を考えると、肩甲骨の動きなどは、肩こりのほんの一部の要素にすぎないことが分かると思います。
であれば、肩こりの改善ではなく、予防するのにも、肩甲骨はがしによって、どれくらいの事ができるだろうかと疑問に思われるのではないかと思います。
本当に肩甲骨をはがせているか?
筋肉の緊張は、ある程度悪化すると、簡単には解けません。
そのため、肩甲骨をはがすと言っても、それを実現するためには、それなりの技術が必要になります。
もちろん、整体でも、肩甲骨の動きを良くするような施術はしますが、きちんと結果が出せる整体師がどれだけいるだろうかと思います。
そして、当然の事ながら、肩甲骨の動きを良くするだけでなく、肩こりの直接的な原因になっている筋肉の緊張自体解いてやる必要があります。
こういった事が出来て初めて、肩こりをしっかりと改善できるわけです。
結論としては、肩甲骨はがしだけでは、肩こりの解消は難しいと考えられると思います。
肩こりの改善についてお知りになりたい方は、肩こりのまとめ記事もご覧ください。