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起立性調節障害になり、病院に行くと、漢方薬を処方される事も多いようですが、漢方薬の有効性についてはどのように考えられるでしょうか?
実例を交えながら実際のところを考えてみたいと思います。
ある程度悪化すると効かない?
中学2年生の起立性調節障害の女の子の話です。
めまい、倦怠感、吐き気、頭痛などの症状があり、朝特にひどいが、ほぼ毎日、一日中症状があるとのこと。
病院では、中程度から重症と言われたとのことです。
当然の事ながら、小児科に行き、血圧を上げる薬を処方されましたが、効かなかったとのことです。
そこで、漢方薬の専門外来も受診し、色々な漢方薬を試しましたが、効かず、気持ち悪くなるものもあったとのことでした。
根本的には治らない?
次は、中学2年生の男の子の話です。
初めの例の女の子に比べると、症状は軽い方だと思いますが、倦怠感や頭痛、めまいなどがあり、学校を休んだり、保健室で勉強したりすることもあったようです。
やはり、小児科を受診し、漢方薬を処方されていましたが、特に変化がなく、こちらも漢方薬の専門外来を受診されていました。
7か月ほど通院していましたが、学校には行けるようになったり、行けなくなったりを繰り返している状態だったとのこと。
多少は効いたようですが、期間が7か月という事もあり、自然治癒力による回復も考慮に入れる必要はあるのかと思います。
しかし、重症でなくとも、7か月かかっても根本的には治っていなかったと言う事になると思います。
その他の例
起立性調節障害とは、小難しい名称がつけられていますが、結局は、自律神経失調症であり、自律神経失調症で、漢方を利用される方もいますが、効いているかどうかわからないという意見が多いように思われます。
自律神経失調症は、頭痛、めまい、吐き気、動悸、倦怠感など、多種多様な症状が現れますが、中には、その中の一部の症状が改善されたという人もいますが、自律神経失調症自体が根本的に治っているかと言われれば、それほどの効果は期待できないと言うのが本当のところではないかと思います。
病院が漢方を取り入れていることについて
漢方と言えば、東洋医学ですが、西洋医学が主流の日本において、漢方が取り入れられるようになってきたことについては、一歩前進していると言えるのではないかと思います。
昔は(現在も根本的には変わっていませんが)、西洋医学の薬は、特に慢性疾患に対しては、対症療法(つまり、症状を抑えるだけで、根本的には治らない治療法)であるために、薬漬けにしている状態になっていましたが、少しずつ改善されつつあるのではとは思います。
しかし、漢方やサプリメントどまりのように思います。
まだまだ、有効な対処法は、皆さんが知らないだけで、世の中には存在すると思います。
漢方はそれほど有効な療法とは言えないのでは?
話がそれましたが、結局のところ、漢方薬はそれほど効果が高いとは言えないのではと思います。
少し考えていただければわかると思いますが、西洋医学自体が、漢方を取り入れるようになってきているわけです。
体調を崩せば、皆さん、まず初めに、西洋医学を受診すると思われます。
もし仮に、漢方がそれほど効果的な治療法であるとするなら、なぜ、起立性調節障害が何年も治らずに、不登校になったり、通信制の高校に通わざるを得なくなるほど、長期化するのだろうとは思われないでしょうか?
結果が証明しているとは思われないでしょうか?
そのように考えれば、もし仮に、有効な対処法を探そうとすれば、それは、西洋医学が取り入れている治療法以外を探さないといけないのではないかとは思われませんか?
西洋医学は、ある程度、情報を共有しているはずですから、やっていることは、どこも似通っていると考えられると思います。
そのことを踏まえて対処法を検討する必要があると思います。
逆に、整体などは、やっている事は、場所によっててんでばらばらです。
ある整体院に行ってだめだからと言って、他の整体院でも同じ結果になるとは限りません。
というより、全く別物と言ってよいくらいの違いがあります。
当院の起立性調節障害のとらえ方をお知りになりたい方は、起立性調節障害のまとめ記事をご覧ください。