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整骨院や整体院に行ったが、かえって体を崩してしまったという話も聞かれたこともあるかもしれません。
カイロプラクティック、マッサージ、鍼灸、その他、どのような施術でも逆に悪化させるという事は起こりうる事です。
整形外科など、西洋医学でも同様です。
所詮、人間がしている事ですから、間違いは起こります。
大抵は、それほど気にするほどの事はないと思いますが、中には、歩行が困難になるほどのダメージを受けてしまう事も起こりえます。
ここでは、整骨院の施術を受けて、足に痛みが出てきて、歩けなくなってしまったおばあさんの話を紹介します。
整骨院の施術で歩行困難に
80代のおばあさんの話です。
もともと、スポーツが好きで、これと言って体の不調もなかったようですが、ある整骨院の施術を受けて、それから、足に痛みが出てきて、長時間歩くことが出来なくなってしまったようです。
施術自体は、横になって足を動かすような事をされたようですが、たったそれだけの事で、歩けなくなるほどの激痛が走るようになってしまいました。
体を動かすことが好きな方のようでしたから、不憫に思ってしまいますが、なぜこのような事になってしまったのでしょうか？
椎間板がつぶれた？
腰椎椎間板ヘルニアは、比較的有名な病名ですので、ご存知の方も多いと思います。
椎間板が飛び出る事で、神経を刺激して、足に痛みやしびれなどが起こる事があります。
なぜそのような事が起こるのでしょうか？
上図の黄色いラインが神経ですが、腰から出た神経は、お尻を通って足先まで伸びています。
上図は、腰椎（背骨の腰の部分）ですが、椎間板に圧がかかり、腰の部分の神経を刺激します。
神経は足まで伸びていますから、足に痛みやしびれが出るわけです。
これについて考えれば、ご紹介した例についても、なぜこのような状態になってしまったか、ある程度予測がつくのではないかと思います。
例えば、整骨院の先生が足を動かしている時に、腰も同時に動くでしょうから、椎間板に圧がかかってつぶれてしまい、腰の神経が骨に圧迫されて、足に痛みやしびれが起こるようになってしまったと考えられると思います。
このおばあさんの場合は、両足に痛みがあったようですから、恐らく、左右の神経が両方とも骨に挟まれて刺激を受けているのではないかと考えられます。
高齢者の施術は慎重を要する
一般的に、年を取るほど、自然治癒力は低下し、体はもろくなってしまいます。
例えば、骨粗しょう症になり、強くマッサージされる事で、折れてしまう高齢者もいます。
そのため、高齢者を施術する際は、慎重を要しますし、体の構造に関する知識や危険性のない技術を習得しておく必要があります。
そうでなければ、このような事が起こらないとも限らないわけです。
歩けなくなったのは整骨院の施術だけが原因？
ただ、ここで一つ考えておきたいことは、痛みが出るきっかけは、整骨院の施術だったかもしれませんが、それだけが原因だったとは考えられないと思います。
いくら高齢とは言え、足を動かしただけで誰もが歩けなくなるでしょうか？
そんなに簡単に歩けなくなるなら、お年寄りは皆歩けなくなっていると思います。
つまり、それ以前から、痛みがなかったとは言え、腰が悪くなっていたという事が考えられるわけです。
椎間板が、そんなに簡単につぶれてしまったという事は、そもそも、柔軟性がなくなり、劣化していたという事が言えると思います。
ですから、技術のある整体で、メンテナンスをするなどして、腰の状態を良くしていれば、今回のような施術をしたとしても、何も痛みが出てくる事などはなかったと考えられるわけです。
そう考えれば、自然治癒力を高く保っておく事の大切さが理解できると思います。
椎間板がつぶれても整体で改善可能？
ちなみに、このような状態になってしまったら、整体では治らないと思われるかもしれませんが、整体で改善できないことはありません。
椎間板自体は、再生すると言われています。
つまり、整体の施術で、椎間板にかかる圧を軽減し、血流を改善し、栄養がしっかり行き届く状態を作れば、改善可能と考えられると思います。
単なる腰の筋肉の緊張から来る腰痛と比べれば、時間がかかるかもしれませんが、諦める事はないわけです。
坐骨神経痛は整体的にはどのようにとらえれば良いかをお知りになりたい方は、坐骨神経痛のまとめ記事をご覧ください。