足を組んで腰痛に~姿勢が大切なわけ

椅子に座って足を組んでいる様子

 

腰痛になると、「痛みの根本的な原因は、骨格の歪みです。」などと言われたりすると思います。

何でも骨格の歪みが原因とはならないと思いますが、姿勢の悪さからくる骨格の歪みも腰痛の原因の一つと考えられます。

姿勢が悪いと言えば、猫背などが代表例として考えられると思いますが、単に足を組むという姿勢だけでも、腰痛の原因になる事もあります。

ここでは実際の例をもとに、姿勢の悪さが腰痛の原因になる理由について考えてみます。

 

足を組んで腰痛になった人

足を組んで椅子に座る男性

腰痛の方が来られましたが、痛みは左のみにあるとのこと。

力仕事ではなく、重いものを持ち上げたりすることもないということでしたので、腰の筋肉に強い負荷をかけたのが原因ではないと考えられました。

しかし、仕事で長時間運転をするという事でしたので、座っているときの姿勢の悪さにより、腰の筋肉に負担をかけているのが原因ではと考えました。

座っている姿勢というのは、立っているときに比べて、腰の筋肉への負担も大きくなります。

そして、腰の片側のみに痛みがあったので、左右非対称な姿勢をしていると考えられました。

座っているときの姿勢について聞いてみると、足を組んで座っている事があるとのことでした。

これで、原因の予測がつきました。

 

足を組んだだけで腰痛になるのか

 

 

足を組むことで腰痛になったと言っても、当然足を少し組んだだけで腰が痛くなり出したという事ではありません。

足を組むというのは、一つの習慣ですから、数か月、数年と、そのような姿勢をし続けることがあると思います。

そうすれば、少しずつ、腰の筋肉の緊張に左右差ができてきて、背骨も歪んでくると思います。

そして、ある段階まで悪化させると、痛みが出てくることになります。

腰の筋肉が緊張することが痛みの原因になります。

ねじれ方向の骨格の歪み

上図のように、左足を上にして足を組んだ時のことを考えてみます。

足を組むことで、体が傾きますので、姿勢を維持するために、腰の筋肉を緊張させることになります。

この状態が続けば、腰の筋肉が緊張したままになり、痛みが出てくることになります。

このような原理で、単なる足を組むという姿勢が腰痛の原因となってしまうわけです。

 

腰痛の予防には左右対称を意識する

正しい姿勢とゆがんだ姿勢

「そうは言っても、いつも背筋を伸ばしているのもしんどい。リラックスしたいときには、足を組みたい。」という人もいると思います。

その場合は、いつも右側の足を左側に乗せる形で組むのではなく、逆の事もすれば良いと思います。

右側を上にしたら、今度は、左側を上にしてみるといった具合です。

腰痛になる原理を考えれば良いと思いますが、結局直接的な原因は筋肉の緊張です。

つまり、悪い姿勢のままいることで、筋肉を緊張させ、コリを作ることが問題になります。

左右のバランスが崩れることで、ある一部の筋肉に負担がかかり痛みの原因になってしまいますから、バランスを崩さないように真逆の事をすれば良いという事になります。

 

姿勢に気をつければ治るわけではない

ばつのカードを持つ整体師

これまでの話で、足を組むという姿勢一つでも腰痛の原因の一つになるという事が分かったと思います。

「自分も腰痛だが、足を組む習慣があるので、これを変えれば良いのだな。」と考え、足を組むのをやめようとする人もいるかもしれません。

しかし、出鼻をくじくようで申し訳ないのですが、すでに腰痛になってしまっている場合は、姿勢を変えたところで、腰痛は治らない可能性が高いと思います。

腰痛の原因は、腰の筋肉の緊張であったり、骨格の歪みによって、神経が刺激される事ですので、これを取り除く必要があるわけです。

これを単に姿勢を変えただけで取り除けるわけではありません。

そんなことで取り除けたとしたら、腰痛の人など、いなくなってしまっていると考えられると思います。

あくまでも、足を組むこと一つとっても、腰痛の原因になりうるということであり、腰痛を予防するために、注意しておく事であるという事になります。

結局、すでにある腰痛を改善させたい場合は、きちんとした技術のある整体師に見てもらう事が重要です。

そして、整体で痛みが取れたとしても、足を組む習慣が変わっていなければ、また再発する可能性が高いですから、習慣を見直す必要があるわけです。

姿勢についてはこのようなとらえ方をされたら良いのではないかと思います。

腰痛は、整体的にどのような対処をすれば良いかをお知りになりたい方は、腰痛のまとめ記事もご覧ください。