はじめに
自律神経失調症は一度発症すると、症状が長引く傾向があります。体調が少し良くなったタイミングで無理をしてしまい、再び不調が強まってしまうケースも少なくありません。
この記事では、実際の体験例をもとに、無理をすることでなぜ悪化するのか、その背景にある「自然治癒力の低下」と「首こりとの関係」、そして再発を防ぐために必要な対処法を解説します。
修学旅行で悪化した中学生の例
ある中学2年生の女の子は、中学1年のときに起立性調節障害と診断され、めまいや頭痛、倦怠感、不眠などの症状で学校に通うのが難しくなりました。病院で処方された漢方薬や昇圧剤を試し、整骨院にも通ったそうですが、症状は安定しませんでした。
そんな中、修学旅行に参加したところ、夜眠れなくなり、不眠症状が悪化。朝まで眠れない日もあったそうです。
なぜ無理をすると悪化するのか
回復途中で無理をすると体調が崩れる理由の一つに、「自然治癒力の低下」があります。特に、最近では「首こり」が自律神経の乱れに影響しているという説もあり、首まわりの筋緊張によって脳への血流が悪化し、神経伝達が乱れると考えられています。
修学旅行のような非日常的な環境では、ストレスや疲労も増加します。首こりが改善しきっていない状態でこのような刺激を受ければ、症状の悪化は十分に起こり得るのです。
復職時に徐々に時間を延ばす理由
復職する際に、短時間勤務から始めるステップを踏むのは、再発リスクを避けるためです。実際、症状が和らいだとしても、体の状態が完全に元に戻っていないこともあります。
健康な方なら問題ないレベルの活動でも、自律神経が不安定な状態では再び症状が出やすいのです。
画像検査で異常がない場合でも注意が必要
CTやMRIでは筋肉の緊張などは写りません。そのため、病院で「異常なし」と言われた方でも、実際には首まわりの筋肉に慢性的な緊張が残っていることがあります。
このような状態が続けば、自然治癒力が十分に働かず、症状がぶり返す可能性があるのです。
自律神経の乱れに対する整体の可能性
整体では、筋肉の緊張を手技によってほぐし、全身のバランスを整えることが可能です。とくに、技術力のある整体師であれば、健康な状態との違いを触診で感じ取り、個々に応じた施術が行えます。
体の深部にある緊張が緩和されることで、自然治癒力の働きが回復しやすくなり、再発予防にもつながります。
まとめ
自律神経失調症は、回復途中で無理をすることで再発・悪化しやすい状態にあります。とくに、首こりや体の緊張が残っていると、自然治癒力がうまく働かないことがあります。
自分の体の状態を見極めながら、慎重に行動することが再発予防には大切です。なかなか良くならないと感じる場合は、整体による体のケアも選択肢のひとつとして検討してみてください。
より詳しく知りたい方は、自律神経失調症のまとめ記事をご覧ください。