60年苦しんだ自律神経失調症の真実|原因は首こり?けがとの関係に迫る

頭を抱えてきつそうにするおばあさん

自律神経失調症の症状がなかなか改善せず、長期間にわたり悩まれる方は少なくありません。その中には、60年近く症状を抱えて生活されてきた方もいらっしゃいます。

今回は、実際の体験談をもとに、自律神経の乱れと過去のけがとの関係性についてご紹介します。

小さい頃のけがをきっかけに不調が始まった?

きつそうに診察を受ける女性

これは、現在60代の女性から伺ったお話です。子供の頃から疲れやすく、過呼吸のような症状も見られていたとのこと。現在も、頭痛、めまい、耳鳴り、動悸、不眠、首や肩、背中のこりなど、さまざまな症状に悩まれているそうです。

病院では異常が見つからず、「原因が分からないのでお薬は出せません」と説明されることもあり、根本的な改善に至らないまま長年を過ごされてきたとのことです。

その方が唯一思い当たる出来事として語られたのが、子供の頃に山から滑り落ちてけがをした体験でした。首に衝撃を受けてから、体調に変化が生じていったというのです。

首への衝撃が自律神経に影響する可能性も

首にコルセットをしている女の子

交通事故による「むち打ち」で自律神経の不調が現れるという報告があるように、首への物理的な衝撃は、自律神経のバランスに何らかの影響を与える可能性が指摘されています。

特に、近年では「首こり」が自律神経の乱れと関係しているという説もあります。首の筋肉が緊張することで、脳への血流が低下したり、自律神経中枢である延髄が影響を受けるのではないかとする仮説も出ています。

その観点から見れば、過去のけがが現在の不調の一因である可能性も、ひとつの仮説として考慮してみる価値があるかもしれません。

人生に大きく影響を及ぼすことも

goodとbadが書かれた標識

子供の頃からの不調が、学校生活や進路、仕事、家庭生活などに影響を及ぼすこともあります。今回の女性も、体育の授業で走ることができなかった経験をお持ちでした。

「体が弱い子」というレッテルを貼られたまま、自己肯定感を持てないまま長年を過ごしてこられた可能性もあります。原因が分からず、改善策も見つからないまま、生活の選択肢が制限されてしまうことは決して少なくないように感じます。

まずは“原因かもしれないこと”を探ることから

体に虫眼鏡を当てる医師

西洋医学においても、原因がはっきりしない症状に対しては「経過観察」となることも多く、その中で患者さんがどう向き合うかが大切になります。

今回のケースでは、過去のけがが“体のどこかに影響を残していた可能性”をきっかけに、筋肉の緊張や姿勢のアンバランスが生じ、自律神経に間接的な影響を与えていたのではないかという仮説にたどり着いたようです。

もし「心当たりがない」と感じていても、過去の体験を丁寧に振り返ることで、自分の体調と向き合うヒントが見えてくるかもしれません。

おわりに

長年にわたって改善しない不調には、思いがけない原因が隠れていることもあります。首こりと自律神経の関係性を専門に扱う施術院では、体の使い方や筋肉の緊張に注目してアプローチすることもあります。

症状の原因を一緒に探り、改善の可能性を模索したいとお考えの方は、よろしければ一度こちらの記事をご覧ください。