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自律神経失調症の症状には、めまい、頭痛、耳鳴り、動悸、肩こりなどの身体症状だけでなく、憂うつ、不安、無気力などの精神症状もあり、やる気が出ないなどとなると、甘えているのではと考えられたりもするのではないかと思います。
また、仕事や家庭などで、元気がない人を見れば、「頑張れ。」とか、「元気を出せ。」などと、活発で元気な人ほど、はっぱをかけたりするものだと思いますが、これに関してはどのように考えれば良いでしょうか?
うつ病に頑張れは禁句?
うつ病の人に関しては、「がんばれ。」と声掛けをすることが、本人を追い詰める事になるため、良くないという事をご存知の方もいらっしゃるのではと思います。
うつ病になった時点で、症状として、マイナス思考になってしまっています。
そのため、本人を叱咤激励することは、できない自分を責めてしまうなど、精神的に追い込んでしまう可能性があります。
また、うつ病になれば、自然治癒力も低下していますから、無理をすれば、さらに症状が悪化していく可能性があります。
症状が悪化すれば、マイナス思考もさらに悪化し、最悪の場合、自殺に追い込んでしまう事にもなりかねないわけです。
自律神経失調症って何?
では、自律神経失調症の場合はどうでしょうか?
自律神経失調症は、病名ではなく、自律神経の乱れから体の不調が出ている人に便宜上つけている診断名となります。
自律神経失調症という言葉は、単に、「自律神経が乱れていますよ。」と言っているに過ぎないわけですが、うつ病なども大抵は自律神経は乱れていますから、自律神経失調症とも言えなくはないわけです。
自律神経失調症はどのようにとらえれば良い?
ただ、「うつ病」という診断が出ていない場合は、うつ病の条件に当てはまるほど、憂うつ感などの症状が悪化していないという事になりますから、うつ病の人ほど、叱咤激励することが、本人を追い込んでしまうということにはならないかもしれません。
しかし、自律神経失調症の場合も、症状として、本人はきつい思いをしているわけですから、そのことを理解する必要はあると思います。
倦怠感、憂うつ感、不安感、頭痛、めまいなどの様々な症状があるわけですから、健常者と同じようにとらえてはいけないということはわかると思います。
そして、自律神経失調症の場合も、うつ病の人と同様に、自然治癒力が低下している状態であることは間違いありません。
その状態で、無理をすると、状態が悪化するということも起こりえます。
うつ病も、自律神経失調症でもあると言いましたが、自律神経失調症が悪化して、憂うつ感などの症状が強くなってきたら、うつ病になる可能性があるわけです。
そのように考えれば、あまり無理をさせてはいけないということがわかると思います。
薬を飲んでも自然治癒力は改善しない?
病気と言えば、薬を思い浮かべる人が多いと思いますが、薬についてはどのように考えればよいでしょうか?
実は、薬は、自然治癒力を直接的に回復させるものではありません。
薬というのは、症状を抑えるのが目的の、対症療法です。
また、自律神経失調症の症状が現れて、症状が薬で軽減する事もありますが、効かない事もあります。
そして、薬で軽減できたとしても、自然治癒力は低下したままですから、その状態で無理をすれば、実際の状態はさらに悪化していく事になります。
症状というものは、そもそも、体に無理をしているから、これ以上無理をしては体を崩しますよという身体からのメッセージであると考えられます。
つまり、体の状態はそのままで、そのメッセージをかき消す事になりますから、悪化した体の状態に、さらに負担をかけるという事になります。
このように考えれば、薬で症状を抑え込むということも考え物であるという事がわかると思います。
甘えがあるという考え方は問題では?
自律神経失調症の症状が発症した時は、やはり無理をしない事が重要になると思います。
そのように考えれば、自律神経失調症で、精神的な症状がある人は、甘えであるというとらえ方には問題があるという事が分かると思います。
自律神経失調症の症状が出た場合は、あまり無理をすることなく、自然治癒力を高めるような対策を取る事が重要と思います。
自律神経失調症になると、なかなか治らないと思われている方もいると思います。
結局、治らない場合は、治る事をしていないという事が考えられます。
薬などの対症療法ではなく、自然治癒力を高める方法を検討してみてはどうでしょうか?
自律神経失調症について、さらに詳しくお知りになりたい方は、自律神経失調症のまとめ記事をご覧ください。