
中学2年生の頃から、朝起きられず学校を休みがちになり、強い眠気や無気力と付き合ってきた20歳の男性がいました。
中学生の頃から首こりを自覚しており、IT系の専門学校に進学してからは、パソコン作業でさらに首や姿勢の負担を感じるようになっていたそうです。
このページでは、6年ほど続いた「朝起きられない」「日中の強い眠気・倦怠感」といったお悩みに対して、首のこわばりや猫背などに注目しながら整体を続けていくことで、少しずつ日常生活や就職後の生活が送りやすくなってきた整体症例をご紹介します。
目次
今回ご紹介するお客様について
- お住まい: 福岡県大野城市
- 年代・性別: 20歳・男性
- ご職業: 専門学校生(当時)
- 主なお悩み: 朝起きられない、日中の強い眠気、倦怠感、無気力、首こり、自律神経の乱れ
ご来院時のお悩みとこれまでの経緯
中学生の頃から、首に多少こりがあると感じていた。
中学2年の頃、夏休み中に1週間くらい風邪を引いたことをきっかけに、朝起きられなくなり、2学期から学校に行けなくなった。
朝起きても、起き上がるのが億劫で、目が覚めてもベッドで横になっていることが多かった。
気力が出ず、何もしたくないように感じていた。
少し動いただけでもすぐに疲れてしまい、「動いて横になる」を繰り返していた。
歩いて2〜3分の店に行っただけでも、極端に疲れていた。
その後、少しずつ回復し、中学3年の1学期は登校できたが、卒業するまで授業には出られず、部活だけ参加していた。
倦怠感があり、部活に行っても見学している時間が長いこともあった。
不登校になっていた頃は、朝5:00くらいに寝て、昼過ぎの15:00〜16:00くらいに起きる生活リズムだった。
病院では「入眠時間がずれる病気では?」と言われ、睡眠薬と、光を目に当てるゴーグルのようなものを渡されたが、使うたびに目がとても痛くなり、続けるべきか疑問を感じて中止した。
小児科で「起立性調節障害ではないか」と尋ねたが、はっきりとした診断名は伝えられなかった。
中学3年の頃、精神科にも相談に行き、「中学生なので薬は飲まない方が良い」と言われ、1か月に1回、半年ほどカウンセリングを受けたが、通院先が遠く、通うのが億劫になってやめた。
中学卒業後、通信制の高校を卒業し、その後はIT系の専門学校に進学した。
パソコンの勉強を始めてから、少しずつ首こりを自覚するようになった。
パソコン作業や勉強をしている時に、首こりが強くなることが多かった。
2019年に入ってからは、月1回のペースで大学病院に通院している。
そこで「ストレートネックで自律神経の伝達が悪くなっているのでは」と言われ、首の体操を教わった。また、漢方薬を2種類処方されている。
基本的には朝起きられない日が多い。
朝、家族に起こされても、眠さときつさで起き上がれない。
中学校の頃のように極端に体力がないわけではなく、以前よりは良くなってきている感覚はあるが、ここ数年、目覚ましだけで起きられることはあまりない。
専門学校に行っても、授業中に寝てしまうことがある。
16:00頃に学校から帰宅した後、疲れてすぐ寝てしまう。
お風呂に入らず寝てしまうことも多い。
夜は、すぐに眠くなる日もあれば、あまり眠くならない日もある。
21:00に寝る日もあれば、2:00〜3:00まで起きている日もある。
平日に夜更かしをすると、次の日の朝起きられなかったり、遅刻したりしてしまう。
現在、専門学校3年生になっている。
就職するまでに何とか体調を整えたいと思っている。
施術による心身の具体的な変化
施術1回目(2019/6/25)
カウンセリングでこれまでの経緯や症状を詳しく伺った後、全身の状態を確認しました。自律神経のバランスが乱れている可能性を踏まえながら全身を確認すると、首にははっきりとした緊張がありましたが、それ以外の部位には目立ったこわばりは少ない印象でした。首の左右側面を集中的に緩めましたが、左側の硬結が大きいように思われました。施術2回目以降も首の左側を中心に、右側面、後部上方右も緩めました。
施術2回目(2019/6/29)
施術1回目の後、強い疲労感が出たが、翌日以降は体が大分楽になったと感じられた。
(※体が変化していく際の、一時的な反応と考えられます。)
首のこりを気にする回数が減った。
以前より早い時間に眠くなるようになった。
以前と比べて、少し気力が出てきたように感じる。
施術3回目(2019/7/2)
施術2回目の後は、「めちゃくちゃ体が軽く」、寝つきも良く、0:00前に寝ることができた。ただ、昨日は3:00に寝て10:00〜11:00頃に起きたため、学校には行けなかった。
施術後のように、日常生活の中で体が軽く感じられることはあまりない。
施術5回目(2019/7/9)
企業の面接に行き、内定をもらった。
施術7回目(2019/7/16)
大分、睡眠リズムが整ってきたようで、「深夜になるかならないかくらいに眠れ、学校に間に合うくらいに起きられる」日が増えてきた。
前回の施術以降遅刻はしなかった。
前回以降は、学校から帰っても以前ほど強い疲れを感じることが減ってきた。
施術8回目(2019/7/19)
学校の課題が終わらなかったため、前回からこの日まで連続で夜更かしをしてしまい、その影響で体調が悪く、3日とも遅刻してしまった。
夜寝る時間が遅くなると、やはり朝起きるのが難しくなる。
(この頃には、お客様の表情に笑顔が見られるようになり、声にも張りが出てきていた。)
施術18回目(2019/9/19)
1:00までに寝れば、大体次の日も大きなきつさを感じずに起きられるようになってきた。
施術23回目(2019/10/29)
整体を始めて2〜3か月は調子が良いと感じることが多かったが、最近はだるい日が増えてきた。
試験勉強の時期からジムに行く回数が減っていることが、だるさの一因かもしれないと感じている。
(体の状態が十分に整いきる前に、試験勉強による夜更かしや運動不足など、生活習慣の乱れが重なったことが、不調の要因の一つになっていると考えられます。)
施術29回目(2019/12/12)
この頃は体調があまり良くなかった。
(施術28回目(12/5)の後)2日欠席し、3〜4日遅刻した。
冬が一番つらく感じる。
(冬になって気温が下がり血流が滞りやすくなったことや、日照時間の短さなどが、不調の背景にあると考えられます。)
施術39回目(2020/3/4)
寝起きは、以前と比べると全然良くなってきたと感じている。
朝のしんどさが減ってきた。
夕方に強い眠気を感じることも、ほとんどなくなってきた。
この後、施術は41回目まで受けられ、就職を機に通院はいったん中断となりましたが、その年の8月に来院された際には、「完全な本調子とまではいかないが、何とか無遅刻・無欠席で仕事に行けている」とのお話でした。
寝起きのきつさや疲れやすさはまだ残っているものの、現時点では仕事に大きな支障は出ていないとのことでした。
※ 上記はお客様個人の感想・記録であり、すべての方に同じ変化や結果をお約束するものではありません。
【解説】整体の視点から見た首こりと長引く眠気・無気力
整体の視点から見ると、この方の長引く眠気や無気力には、中学生の頃から続いていた首こりと、そこからつながる姿勢の変化が大きく関わっていたと感じています。
実際に触れてみると、首の側面には左右ともこわばりがあり、とくに左側には芯が残るような緊張がありました。
「石のように一点だけ極端に硬い」というよりは、そこまで強烈ではない硬結が首全体に広がっている印象で、その分範囲が広いために緊張をゆるめるのに時間がかかるタイプのお体でした。
長い期間にわたって首に負担がかかっていたことや、症状の期間が6年と長かったこともあり、硬結自体が大きくなりやすかったのではないかと考えています。
この方はIT系の専門学校に通われており、パソコンに向かう時間がどうしても長くなりがちでした。
パソコンやスマートフォンなどに向かう時間が長くなると、自律神経のバランスや首まわりの筋肉に負担がかかりやすく、首こりの一因になっているように感じています。首が固まる事で、いわゆるストレートネックのような状態を助長してしまいます。
その結果、首の筋肉がさらにこわばり、背中が丸くなり、猫背姿勢が続いてしまう悪循環に入りやすくなります。
また、この方のように、風邪をきっかけに体調を崩し、その後もなかなかペースが戻りにくくなる方もいらっしゃいます。
横になって過ごす時間が増えると、首の筋肉がこわばりやすくなり、その結果として自律神経の働きにも負担がかかりやすくなる場合があると感じています。
ご本人は「背中が曲がって猫背になっている自覚がある」と話されていましたが、ある程度まで筋肉が固まってしまうと、「姿勢を良くしよう」と意識しても、なかなか背筋が伸びにくくなることがあります。
施術では、まず首の左側面のこわばりを中心に、左右のバランスを見ながら首の右側面、後部上方右辺りも緩めていきました。
長く不規則な生活が続いていたことや、季節の変化、試験勉強による夜更かしなどの影響で、体調には波もありましたが、首の緊張という「土台」を整えていくことが、就職後に無遅刻・無欠勤で通える状態を支える一つの要素になっていた可能性があると考えています。
関連ページ・ご案内
当院の整体技術や考え方については、「論より証拠」として、実際の施術記録やお客様の声も参考にしてみてください。

