当院には、起立性調節障害などの自律神経失調症の症状を訴える方が多く来院されますが、新型コロナウイルスの感染が拡大してから、不登校になる子供が増えているようです。
おそらくは、家にこもることによる、生活習慣の変化が大きく影響していると思いますが、どのように対処すれば良いでしょうか?
病気を理解する
自律神経失調症になると、頭痛、めまい、吐き気、倦怠感、動悸などの症状が現れる事になりますが、そういった知識がないと、単に怠けているとか、気持ちの問題で片づけられてしまう事も多いと思いますから、まずは、病気の症状であると言う事を理解する必要があると思います。
これは、現在、西洋医学が啓蒙活動を行っていますから、少しずつ浸透していくのではないかと思います。
「単なる気持ちの問題ではない。」、「病気だから本人を責めてはいけない。」という事を理解してもらうという意味においては、現在の医学のやっている事に関しては、一応の意味はあると思います。
実際に、親御さんの話で、子供が朝起きれないとか、きつそうにしているとおっしゃる方がいるようですが、親御さん自身が良く理解されてないと言った印象を受けます。
また、学校の先生についても同様です。
ある程度重症化すれば、(対処法を間違えれば、)何年も闘病生活を送らざるを得なくなるような、大変な病気なのだと言う認識が欠けていると感じます。
スクールカウンセラーが3か月待ち?
起立性調節障害の中学生のお母さんの話ですが、高校では体の調子を崩している人がもっと多く、スクールカウンセラーが3か月待ちの状態になっていると、担任の先生から言われたとのことでした。
確かに、これだけ予約が取れないと言う事は、それだけ多くの方が体を崩していると推測されます。
しかし、ここでも、苦言を言わせていただくと、カウンセリングを受けたところで、体調自体を良くすることは難しいだろうと言う事です。
「きついのは病気の症状によるものだから仕方ないのだ。」という認識を持ってもらうという意味においては意味があると思いますが、それだけ長い期間待ったところで、元気になるわけではありません。
人と話しただけで元気になるのであれば、誰も何年も不調を引きずっていないと考えられると思います。
結局、原因は他にあるわけです。
ちなみに、この起立性調節障害のお子さんは、当院の整体で、短期間で元気になられています。
メリットとデメリット
物事には、何事も、良い側面と悪い側面が存在すると思います。
新型コロナウイルスは、表面的には、多くの苦しみを生み出しました。
感染する事自体の苦しみもそうですし、そこから派生する、偏見や差別といったもの、自粛生活による、健康被害や、貧困などの問題もそうです。
ただ、それは、一方では、これまでの、経済、福祉、医療、その他、様々な分野での、方向性の誤り、不備を明らかにしてくれたということも言えると思います。
医療に関して言えば、自律神経失調症、その他の体の不調で悩んでいる人が、少数派ではなくなってきたことにより、これまでの医療のあり方に、疑問を感じる人が増えてきたのではないでしょうか?
病院で、「この病気は、長くかかるものなのだ。そういう病気なのだ。」と言われて、そのまま納得して終わってしまう人もいますが、「しかし、そうは言っても、何年も不登校の状態が続けば、勉強は遅れていってしまうし、人間関係も学べなくなってしまう。何か別の手段を考えなければならないのではないか?」と考えた人は、新たな手段を模索し始めます。
そして、運よく、技術力の高い整体師にたどり着き、そういう方は増えれば、次第に、「現在の医療のあり方でいいのか?様々な手段を講ずる必要があるのではないか?」といった、革新、進歩が得られると考えられます。
今現在、そのような岐路に立っているのではと思います。