ぎっくり腰になると、激痛のために仕事を休まざるを得なくなるなど、日常生活にも支障をきたしてしまうため、お困りの方も多いのではないかと思います。
また、一度ぎっくり腰になると、何度も繰り返してしまう方もいると思いますが、ぎっくり腰に悩まされないようにするにはどうすれば良いでしょうか?
整体の施術を通して分かった、ぎっくり腰の原因と対処法についてお伝えします。
ぎっくり腰の原因
なぜぎっくり腰になるのかは、現在の医学では、はっきりしたことは分かっていないようです。
ただし、経験を積んだきちんとした技術のある整体師が、ぎっくり腰の人の腰を触ると、健康な人と比べて、筋肉に過度の緊張がある事が分かります。
そのため、腰に何らかの負荷がかかったのがきっかけで、腰が急激に緊張してしまったのが原因ではないかと考えられます。
ぎっくり腰の対処法
ぎっくり腰の原因が、腰の筋肉の過度な緊張にあるとすれば、腰の筋肉を緩めるような対処をすれば良いという事になります。
整体によって腰の筋肉を緩める事がぎっくり腰の整体法の最も重要な事柄になります。
インナーマッスルまで緩めきる
「ぎっくり腰になって、近くの整骨院(整体院、鍼灸院、マッサージなど)に通って腰をもんでもらっているが、なかなか良くならない。筋肉の緊張が原因なら、痛みが治っても良いのではないか?」と思われる方もいるかもしれません。
その場合は、恐らくは、筋肉の緊張が全く取れていないか、取れたとしても、表面の部分が、一時的に緩んだ程度しかできていないのではないかと考えられます。
「終わった直後はいいが、数日すると元に戻ってしまう。」というのは、よく聞かれる話ではないかと思いますが、この場合は、施術中に、筋肉のほんの一部が、一時的に緩み、終わった後は、元の硬さに戻ってしまっているという事が言えると思います。
大切な事は、インナーマッスル(深層筋)まで緩めきるという事だと思います。
骨盤や背骨のゆがみが原因?
整体院や整骨院の説明で、よく耳にする言葉が、「痛みの根本原因は、骨盤(背骨)のゆがみです。」というものだと思います。
これは真実だと思われますか?
確かに骨格が歪むことで、一部の筋肉に負担がかかり、腰痛の原因になると考えられると思いますが、ほんの数ミリ、骨盤の右側が左側よりも高かったとして、それが原因で、ぎっくり腰になると考えられるでしょうか?
ほんの少し猫背になっている場合はどうでしょうか?
腰痛など全くない人でも、多少の歪みはあると思いますが、そのことを考えれば、何でもかんでも骨格の歪みのせいにする事もできないと考えられるのではないかと思います。
矯正してもぎっくり腰を繰り返していた例
当院で何十年も腰痛に悩み、ぎっくり腰を繰り返している人がいました。
整体院に定期的に通い、骨格の矯正をしてもらっていたようですが、根本的には治らず、ぎっくり腰になりそうになると、また、整体に頻繁に通うという事を繰り返していたようです。
この方の腰を触ると、筋肉の緊張は取れていませんでしたが、筋肉を緩めると、痛みは軽減していき、最終的には、腰の痛み自体が出なくなってしまいました。
論より証拠で、このような例を考えれば、骨格の歪みが直接的な痛みの原因ではないという事が言えるのではないかと思います。
もちろん骨格の矯正も大切
「骨格の歪みが痛みの原因ではない」と言いましたが、だからと言って、骨格の矯正は不要と言っているわけではありません。
骨格の歪みが大きければ、そのうち、筋肉に余分な負担がかかり、ぎっくり腰につながると考えられると思います。
ですから、当然の事ながら、筋肉を緩めると同時に、骨格の矯正もしていく必要があります。
体はつながっていますから、腰回りだけではなく、全身を矯正する事です。
問題なのは、「骨格の歪みが根本原因」として、腰の筋肉の緊張を取らずに、骨格の矯正ばかりをしている事です。
そのような事をしていては、何十年経っても根本的には治っていないという事が起きてくる事になります。
理論と技術の両方が必要
どのような症状でも同じかもしれませんが、まず、原因や対処法など、理論が分かっていなければいつまでたっても根本的には楽にならないという事が分かったと思います。
また、言うまでもなく、理論が正しくても、それを実現できるだけの技術力がないと結果は出ません。
いつまでもぎっくり腰を繰り返している方、今の対処法で本当に良いかを一度考えてみられてはいかがでしょうか?
※個人の感想であり、効果には個人差があります。